第五回 いっとうちをぬく

【一頭地を抜く】

ひとつ頭飛びぬけて他より優れている事。

学問・学芸が他より秀でている様子。

ひときわ優れている事。

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【類似語】

抜きん出る・(他より)秀でる・ずば抜ける・抜群

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【使用例】

一頭地を抜いている意見。

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―由来は宋史蘇軾伝にあり。

 

 

このことばの出典は『宋史』

計496巻からなる中国の正史です。

資料としての不備があり、 後の歴史家から非難轟々。

文章も蕪雑らしいです。

ちなみに未読です。

 

 

『蘇軾(そしょく)伝』

こちらの人物は多少、

学校の授業などで触れたことがあります。

この蘇軾という人。

いわゆる昔の偉い人です。

 

最高の詩人とされ、文筆家でもあり

書画も嗜んだという 北宋代随一のインテリです。

それだけでなく

様々な 四字熟語を後世に送り出しました。

 

一刻千金

佳人薄命

行雲流水

 

一度は見たことのあるだろう

有名どころの四字熟語あげてみました。

蘇軾本人が一頭地を出でた存在だったのでしょうね。

 

 

閑話。

話は現代に移ります。

学生時代に絶大な人気を誇る

日本語の苦手な英語の恩師(日本人)がいました。

その先生が一頭地を抜くの英語訳の例に

 

a towering figure と教えてくれました。

なぜだか今も忘れられません。

 

高くそびえ立つような人。

つまり巨人。

直球です。

 

それよりもこの先生が

一頭地を抜くという単語を知っていたことに

生徒一同関心していましたが、

 

「これで私の汚名挽回ですね!」

 

先生のこの一言でオチがつきました。

・・・確かにその通りです。

 

小学・中学・高校と学年が上がるに連れて

先生の個性が強くなるのには

何か因果関係があるのでしょうか?

今後どこかで取り上げてみたい問題です。

 

 

さて、

 

蛇足として 一頭地を抜く。

と字面が似ている

 

“自頭が良い”

 

という言葉もあります。

様々定義があるようですが、

こちらの意味をさくっと説明すると

 

“頭の回転が速く考える力が強い人の事。”

 

を指し、一頭地を抜くとは 少しニュアンスが違ってきます。

使うときは注意してくださいね。

 

一頭地を抜く。

改めて理解すると

ずば抜けた才能に対する褒め言葉として

今日まで脈々と受け継がれてきた

美しい言葉ですね。

 

 

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